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【ふるさと納税感謝祭in POTLUCK YAESU】天草大王、車海老、パール柑…、「上天草」に“おいしい“応援を。

2023.12.16(土) 16:16
【ふるさと納税感謝祭in POTLUCK YAESU】天草大王、車海老、パール柑…、「上天草」に“おいしい“応援を。

おいしい海の幸、山の幸の宝庫として知られる熊本県・天草地域。この地域の玄関口であり、天草地域の“ナナメ上”に位置する上天草市が11月26日、POTLUCK YAESUに上陸。「ナナメ上↗上天草。ふるさと納税感謝祭」と題して、上天草の食材や自然、そして地域で活躍する生産者を紹介するイベントが開催されました。

イベントでは、都内では滅多に食べることができない上天草産の食材を使った料理や日本酒がずらり。上天草にゆかりのある人、いつか上天草に行きたいと思っている人、上天草のふるさと納税に興味がある人などが集い、地元から駆けつけた生産者たちと交流しました。

会場のあちこちから「おいしい!」という声が聞こえてきたイベントの様子をお届けします。

イベントはまず、来場者同士の自己紹介タイムからスタート。ニックネームや出身地、今日のイベントで楽しみにしていることなどを紙に書き、席を立って次々と挨拶を交わしていきます。どんな人が参加しているのかがお互いにわかり、少しずつ皆さんの緊張がほぐれてきたところで、いよいよイベントの開始です。

冒頭では、「会場に行きたかったけれど、予定が調整できず残念」という上天草市の堀江隆臣市長からのビデオメッセージが流されました。「上天草の食材をたくさん食べて、生産者さんと触れ合って、上天草市の魅力をぜひ知っていただきたい」とお話がありました。

でかくて、うまい!「幻の地鶏」が登場

さて、ここからがメインイベント。上天草を代表する生産者の方々によるワークショップが始まります。

ここで会場に運ばれてきたのは、丸焼きにされた大きな地鶏。明らかにスーパーで見る丸鶏よりもでかい……。来場者も「一体、何がでてきたのか」と言わんばかりに丸鶏の周りに集まります。

「ほら見て、大きいでしょう。これは天草大王といって、熊本県の地鶏です」と語りながら、丸鶏をその場で豪快にさばいていくのは、有限会社明成「姫コッコ倶楽部」代表取締役の山口博子さん。

一般的な地鶏が75日で出荷されるのに対し、天草大王は120日以上かけてじっくり飼育されるため、大きく育つのが特徴。ローストチキンにすると約2.5kgもの重さになるのだとか。しっかりとした歯ごたえとコーチン種ならではの甘味が特徴で、ラーメンの出汁や水炊きなどにも好相性です。

その場でさばかれた丸鶏はすぐに来場者のもとへ。試食を味わう来場者から「一番オススメの食べ方は?」と聞かれると、「さっと焼いて塩をかけて食べるのが一番!」と山口さん。ドリップが少ないため、レバーやたたきで食べる人も地元では多いのだそうです。

実は昭和初期に一度絶滅してしまったことから「幻の地鶏」とも呼ばれている天草大王。文献をもとに2000年に県が復活させ、今では上天草地域で6軒の生産者がいます。その1人である山口さんは天草大王を飼育しはじめて18年目。

「以前は建設業を営んでいたのですが、新規事業を模索していたときに『天草大王を育てる人を探している』という話をたまたま聞き、参入を決めました。天草の名前がついた食材の生産に関われることはすごくありがたいですし、九州で知られるようになってきたのは嬉しいですね」(山口さん)

同社の天草大王は、上天草市のふるさと納税でも鍋セットとして取り扱われています。ふるさと納税は売上の大きなウエイトを占めているだけでなく、ブランドの全国的な認知度向上にも欠かせないそうです。

「天草大王が食べられるのは基本的に熊本だけ。自慢の食材だけど、全国の方にとっては聞いたことがないブランド鶏です。その点で、ふるさと納税は全国の方に天草大王を知ってもらう1つのいい機会になっています。

また、上天草市は特産品を紹介できるイベントを積極的に開催してくれるので、生産者としてもすごくありがたいですね。将来的には地元の人たちが天草大王を誇りに思ってくれるようなブランド鶏に育てていきたいです」(山口さん)

甘くてすっきり、天草地域を代表する柑橘類も

天草大王を味わったあとはさっぱりしたものを食べたい、ということで、次に各テーブルに運ばれてきたのは大きくて黄色い「パール柑」と、オレンジのような見た目の「天草」です。プレゼンターは上天草でみずの果樹園を営む水野美奈子さん。

「天草は果肉が柔らかく、甘くておいしいのが特徴。ハウス栽培しており、贈答品としても人気が高い柑橘です。ジャムにすると皮がアクセントになっておいしいんですよ。

黄色のパール柑は皮が剥きにくいのですが、香りが高く、さっぱりとした味わいの柑橘です。似た品種の土佐文担は12月に収穫して販売しますが、パール柑は2月まで熟成させて収穫します。一番おいしいのは糖度12から14度。上天草市のふるさと納税では、2月に収穫したものを3月から発送しています」(水野さん)

会場に持ってきたパール柑は熟す前とのことで、この日水野さんが振る舞ってくれたのは、昨年収穫して冷凍保存したものをドリップしたドリンク。「地元では二日酔いのときに飲むと、すぐに酔いが覚めると言われているんです」と水野さん。

このドリンクは地元の道の駅で試食販売を行っているほか、上天草市の旅館やホテルでウェルカムドリンクとして出されていることが多いのだそう。

「柑橘農家はどこも高齢化が進み、経営が難しくなっているところもたくさんあります。だから、若い人たちにちょっとでも柑橘に興味を持ってもらうきっかけになれば、というのがふるさと納税に取り組み始めた理由です。ふるさとの納税で申し込みしてくださった方が、『おいしいからまた注文したい』と直接オンラインショップで購入してくれることも増えています。

全国の方にパール柑を食べてもらって広めていくことで、地元を元気にしていきたいと思っています」(水野さん)

観光協会がつくった日本酒って?

パール柑のドリンクを飲んでさっぱりしたあとに紹介されたのは、上天草産コシヒカリ100%、上天草産米麹を使った限定日本酒「LIGHTPASS(ライトパス)」です。

この日本酒、実は上天草市の天草四郎観光協会が企画、販売しているのです。製造しているのは、新潟県佐渡市の北雪酒造。なぜ、佐渡と上天草が一緒に日本酒を造ることになったのか、事務局長の杉本健一さんが「LIGHTPASS」誕生秘話を語ってくれました。

「上天草と佐渡は島の規模や独自の歴史を持つことなど共通する部分が多いことから、2016年12月から大都市に向けた観光プロモーションなどを共同研究する取り組みが始まりました。その流れの一環で生まれたのが、『LIGHTPASS』です。

上天草地域の活用されていない田んぼでコシヒカリを生産。酒米ではなく、食用米を使っていることが特徴です。収穫した1800kgを佐渡に送り、醸造してもらっています。ラベルは熊本県のデザイン専門学校の生徒さんから募集しました」(杉本さん)

異なる地域でのコラボレーションという珍しいケースで誕生した「LIGHTPASS」。年間約1000本〜2000本しか生産されない限定品で、県外ではふるさと納税以外ではほぼ購入が難しい1本です。

しかも、この会場で振る舞われた「LIGHTPASS」は、なんと今年の初物。イベントの5日前に完成したばかりで、観光協会の皆さんもまだ飲んでいないのだとか。

初お披露目となった「LIGHTPASS」のお味はというと……。「フルティーで飲みやすい」「キレがあってすっきりした味わい」と来場者の皆さんからも好評。中には、「この機にぜひ」と何杯もお替わりする方もいました。

このタイミングで、待ちに待ったケータリングが続々と運ばれてきました。天草大王やみずの果樹園の柑橘ジャムをはじめ、上天草の新鮮な食材を使った料理がテーブルに並ぶと、さっそく行列が。「LIGHTPASS」とのマリアージュを楽しみながら、来場者は思い思いに上天草の美食を堪能します。

生きた車海老をその場で締める体験も

さて、このタイミングで会場に運ばれてきたのは……生きた車海老! もちろん、上天草からの直送です。

上天草市役所 観光おもてなし課の寺中寛人さんによると、上天草市は明治時代に日本で最初に車海老の畜養を開始した地であり、市内の国道沿いには車海老を養殖する水槽がずらりと並んでいるそう。

「ふるさと納税で発送するときも眠らせた状態の車海老を送ります。生きた状態で届くので、中にはびっくりする方も。たまに『箱の中がガサガサしているんですけど……』と連絡をいただくこともあります。活きた車海老を触るのが苦手な方は冷凍でもお届けしていて、急速冷凍をしているので、解凍後にはお刺身でも食べることができます」(寺中さん)

寺中さんは「みなさん、こちらに集まってください」と声かけると、その場で次々と新鮮な海老を締めて希望する人に配っていきます。中には、「自分でやってみたい」という来場者も。活きが良すぎて、皮を剥こうとする間に手から車海老が飛び出してしまった人もいました。

試食した人からは、「醤油をつけなくても塩味が出る」「ぷりぷりでおいしい!」といった感想が聞こえてきました。

おいしい料理を食べ続ける人、生産者さんにオススメの食べ方などを聞く人、行ったことがある人しかわからない上天草トークで盛り上がる人。生産者と交流し、どうやってつくられたのかという話を聞きながら味わう料理は、一層味わい深かったのではないでしょうか。

その後、トークセッションの振り返りとして、上天草に関する簡単なクイズが出題。正解者には、「LIGHTPASS」やパール柑がプレゼントとして贈られました。

イベントは盛況のまま終了。食べて、飲んで、語りあって、上天草の魅力を存分に体感できる2時間となりました。

ふるさと納税を通して、上天草のファンを増やしたい

上天草市の2022年度ふるさと納税の寄付件数は29,646件、寄付総額は7億円以上集めています。

上天草市役所の寺中さんによると、島の子どもたちのための人口芝サッカー場の建設、防防犯灯の整備、学校へのタブレット配布、観光施設の整備やPR活動などに活用されているそう。「地域を盛り上げていく財源として欠かせないものになっています」と寺中さん。

また、御礼品を発送することで上天草産の農作物を全国に知ってもらうことができ、地域の生産者が潤うことで地域の活性化にもつながっていきます。

「ふるさと納税を1つのきっかけにして多くの方に上天草を知ってもらい、ファンになってもらう。それで、上天草にいつか旅行に行ってみたいなと思ってくれる方が増えてくれたらうれしいです。

今回の感謝祭イベントは、実際に上天草に興味を持ってくださっている方と近い距離で触れ合うことができたのが、すごく良い機会になりました。生産量の限界もあるので、規模感も僕らにとってはちょうど良かったです。

ふるさと納税は『地域を応援したい』と思ってもらうことが一番重要なので、こういうリアルなイベントの場で魅力を発信していくことが大切です。今後も続けていきたいと考えています」(寺中さん)

上天草では今後、生産者を巻き込んだ魅力発信イベントを熊本空港などでも展開していく予定とのこと。

これから旬を迎えるパール柑やジューシーな天草大王、活きの良い車海老、限定の日本酒など、上天草の海の幸、山の幸が気になる方は、ぜひ上天草市のふるさと納税サイトをチェックしてみてください。

※柑橘「天草」は今年の受付を終了しました。 ※柑橘「パール柑」はこれから出品予定です。(12月20日前後を予定)