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応募213件、過去最大規模へ。「POTLUCK AWARD 2026」グランプリ決定!

2026.09.25(金) 13:00
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応募213件、過去最大規模へ。「POTLUCK AWARD 2026」グランプリ決定!

2026年9月2日「POTLUCK AWARD 2026」最終審査会が、東京ミッドタウン八重洲で開催されました。

3度目の開催となるPOTLUCK AWARD(以下AWARD)。当日は200件を超える応募から、厳正なる一次審査を通過した13組のファイナリストが登壇し、5名の審査員と満員の聴衆を前に挑戦と意気込みを語りました。

本記事では、最終審査会の内容をダイジェストでお届けします!

朝から夜まで“地域”を考える。600名超が全国から八重洲へ集結。

秋の気配を仄かに感じる東京ミッドタウン八重洲。例年は昼過ぎにスタートする当イベントですが、この日は午前中の「第4回 全国自治体 地域経済戦略サミット by POTLUCK YAESU」から幕を開けました。

「地域経済戦略サミット」は、POTLUCKが提供する地方自治体向け会員制度「POTLUCK パブリックパートナー」参加団体をはじめ、全国の行政・公営企業に所属する職員を対象としたカンファレンス。

「官民連携による景観まちづくり」「これからのAI政策と地域経済・地域課題解決への展開」をテーマに、2会場で基調講演とパネルディスカッションを実施。現場の悩みを専門家に問いかける参加者の姿もありました。

午後になるとAWARD恒例・5階ラウンジスペースがオープン。参加者の“お土産”が並ぶ「持ち寄りセンター」には例年以上に多くの逸品が揃い、POTLUCK YAESUやAWARDに興味がある人のための「POTLUCK相談所」も盛況。

AWARDファイナリストの展示コーナーや、各地で生まれた活動が持ち寄られる「POTLUCK STAND」など、地域の事例を直接見て・聞いて・学べる仕掛けも充実しています。

そして4階ディスカッションフロアでは、「地域観光経営」や「地域循環共生圏」などをテーマとしたトークセッションが開催。全国で事業に取り組む人や、地域の挑戦を支えるプロフェッショナルが登壇し、熱い議論を重ねました。

各トークセッションでは、各省庁と地域の実践者が登壇し、熱い議論を展開。

「愛が深い人へ票を」いよいよ最終審査会が開幕!

さて、3回目となる今回のAWARDには、全国から過去最多となる213件がエントリー。お昼には、ファイナリストを含む応募者を対象としたランチ会が催されました。緊張気味のファイナリストにエールを送る参加者の姿や、同業者同士で情報交換をし合う様子も。

そしてオープニングセッションでは、今回の最終審査を務める以下の5名が登場。

最終審査員

木下 斉氏(一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス 代表理事)
島田 由香氏(一般社団法人日本ウェルビーイング推進協議会 代表理事 / 株式会社YeeY 共同創業者・代表取締役)
林 千晶氏(株式会社Q0 代表取締役)
小原 嘉元氏(株式会社和多屋別荘 代表取締役)
石元 玲氏(ちゅうぎんキャピタルパートナーズ株式会社 取締役)

「災害報道により、被害のない地域まで経済が冷え込む“二次被害”をどう防ぐか」という議論に始まり「地域を経営する人が持つべき視点」をテーマに、各者がそれぞれの専門分野をもとに意見を交わしました。

この時点で、会場では立ち見が出るほどの盛りあがりが!審査員を務める石元さんは「AWARDでは、特に愛が深い人、みんなの心に染み入るような人に票を入れたい」と意気込みを語り、オープニングセッションを締めくくりました。

さあ、気になる審査の結果は?まずは最終審査へ駒を進めた13のプロジェクトを、登壇順にご紹介します。

応募は過去最多213件。最終審査に進んだ13のプロジェクト

有限会社寿々瀧(新潟県)

味噌蔵を味噌ミュージアムに、日本酒酒場を観光案内BARに。飲食店を地域のインフラに変える。既存の文化を保存だけではなく“更新”し続け、20年で13店舗7事業を展開。

長門湯守株式会社(山口県長門市長門湯本温泉)

年6,000万円の赤字だった公衆浴場「恩湯」を、地元の旅館経営者らが民設民営で再生。新規出店ゼロだった温泉街に15以上の店が誕生。

上川町役場(北海道上川町、東京都ほか)

人口3,000人の町から挑戦の連鎖を広げる「感動人口1億人」構想。定住人口も関係人口も追わず、外から人・組織・お金を呼び込む仕組みを設計。若者世代の人口が増加傾向に。

株式会社On-Co(全国/主に三重県)

物件ではなく「借り手の想い」を起点とした、空き家マッチングサービス「さかさま不動産」。支局は全国27エリアに拡大する、挑戦のインフラ。

AMAホールディングス株式会社(島根県隠岐郡海士町)

ふるさと納税を原資に、町の挑戦者へ投資する「海士町未来共創基金」。経済性だけで採否を決めず、社会・環境へのインパクトも評価軸に置く。5年で9事業が誕生。

satoyadoくぼつ(高知県土佐清水市窪津)

人口約350人の漁師町を、まるごと宿にする分散型ホテル。現役の定置網漁師が、ハーフDIYで1棟300万円から空き家3棟を改修。漁村の“日常”がそのまま体験になる。

一般社団法人現代集落(石川県珠洲市真浦町)

被災した集落を、100年後の豊かさを実証する「現代集落」へ。地域の文化を学び、現代のテクノロジーもどんどん駆使しながら、インフラを自分たちの手でつくり直していく。

掛川東病院(静岡県掛川市)

病院を地域に開き、医療と食・音楽・商店街をつなぎ直す共創プラットフォーム「たわわ」。既存の地域資源と協働してコミュニティをつくり、業種を超えた企画は年間100以上に。

株式会社旧三福不動産(神奈川県小田原市)

大手が手を出さない路地裏を、不動産×リノベ×メディアの三点セットで再生する“小規模エリア開発”。創業12年で小田原に130軒の店づくりと250組超の移住を実現。

株式会社飛翔の風(沖縄県中頭郡読谷村)

地元企業5社のチームが大手資本に競り勝ち、図書館を中心とした官民複合施設をオープン。開館半年で村人口の8倍・35万人が来館。

友安製作所 / FactorISM(大阪・三重・石川ほか15市域)

単なる工場見学を超え、地域全体が一つのパビリオンに。補助金に頼らず参加企業が自ら費用を負担する「民主導」の仕組みを確立し、約100社まで拡大。

NPO法人MEGURU(長野県塩尻市)

20以上の機関が連携し、組織の枠を超え人を育て、循環させる人的資本経営プラットフォーム「塩尻の人事部」。塩尻を筆頭に、同じ動きが全国124地域に拡大。

NoMaps実行委員会(北海道全域)

札幌の街を丸ごとジャックする11年目の都市型フェス。86会場・5日間で約6万人が行き交う。フェスでの分野を越えた出会いと新たな挑戦が経済を生み出していく。

各発表後には審査員からの質疑応答の時間が設けられ、事業の核心に踏み込む問いや、時には愛あるフィードバックが飛ぶ場面も。

全13組の発表後、会場投票による「オーディエンス賞」と、審査員の審議による「グランプリ」「準グランプリ」が決定。各賞に輝いた3組のプレゼンテーションをダイジェストでご紹介します!

【オーディエンス賞】掛川東病院|病院を、地域を動かすハブに

静岡県掛川市の掛川東病院が目指すのは「病院を、医療を受けるだけの場所から、人やアイデアが交わる場所へと変える」ことです。

住民や地域のブルワリーと連携して生まれたクラフトビール「ひまわりビール」に、電力会社、行政、美尻のカリスマトレーナーと医療がつながった「美尻フェスタ」。はたまたDJの音楽に沿って楽しみながら心臓マッサージを行う「CPRディスコ」。一見すると“病院らしからぬ”企画が、次々と生まれています。

「かつての掛川東病院は『入院したら死ぬまで出られない』と言われるほど、地域から閉ざされた存在だった」。そう振り返るのは、院長の宮地紘樹さん。

高齢化で医療需要が増える一方、社会保障も人材も足りない。医療者だけで支える仕組みは限界に来ている。そこで病院そのものが変わる覚悟を決め、地域のつながりと資源を生かす医療へと舵を切ったのです。

その成果は数字にも表れました。地域ボランティアの数は3倍に。掛川東病院は診療以外の場で、年間延べ1万人以上と接点を持つようになったのです。そして地域活動だけの成果ではないものの、医業収益も2018年から2024年で107%増加しました。

「医療は『100回やって100回成功』が求められる世界。地域活動の『1,000回やって3回成功』という文化を理解してもらうのは大変だった」と宮地さん。会場の投票では圧倒的な支持を集め、見事「オーディエンス賞」を獲得しました。

【準グランプリ】長門湯守株式会社|8平米に2億1,600万円。“クレイジーな投資”が取り戻した原風景

600年以上湧き続ける自然湧出の泉源と、開湯伝説に根ざした歴史資本を持つ、山口県長門湯本温泉の公衆浴場・恩湯。行政移管後の60年で経営課題が先送りされ、気づけば年間6,000万円の赤字を出す“お荷物施設”に。

長門湯守株式会社 共同代表・大谷和弘さんが、行政から恩湯の民設民営を託された時、問題視したのは「赤字」だけではありませんでした。

「本当に取り戻すべきは、失われてしまった“その場所ならではの風景”。恩湯を復活させるなら、地域に住む人の喜びに即した、長門湯本らしい生活文化の創造を目指そうと思ったんです」

大谷さんは地元有志とともに会社を設立。加温も加水もしない、毎分130リットル湧く“生まれたての温泉”を味わってもらうため、8平米の浴槽に2億1,600万円もの建築費を投じます。

そして行政・金融・寺院・民間の連携のもと、恩湯を核に温泉街は生まれ変わり、地元の伝統的な献湯式も150年ぶりに復活しました。恩湯は2年連続の単年度黒字を達成し、6,000万円の赤字はゼロに。20年近く新規出店が途絶えていた温泉街に、今や15以上の店舗・事業が誕生しています。

審査員の林千晶さんは「生活者が一度失ってしまった景色をどうやって取り戻すのか。その軸をずらさなかったことが素晴らしかったです。展開によっては、いろんな地域にとって参考になる事例なんじゃないかと思いました」と、取り組みを高く評価。

大谷さんは受賞コメントで、関わった人々の名を挙げて感謝を述べました。

「8平米のお風呂に2億1,600万かけるというクレイジーな決断を受け入れ、私を信じてくれた仲間のおかげです。考えに共鳴し、経産省や市役所を辞めて長門に来てくれた人もいますから。そういった、周囲のみんなの力で獲得できた賞でした」

【グランプリ】satoyadoくぼつ|1棟300万円の宿から始まった、漁師町の逆転劇

「僕、なかなか漁師には見えないって言われるんですよね」。そんなキャッチーな自己紹介で発表を始めたのは、高知県土佐清水市窪津地区で分散型ホテル「satoyadoくぼつ」を営む林千博さん。窪津共同大敷組合の組合長を務める、現役の漁師です。

人口約350人、空き家率50%超。子どもたちからは「終わってる」と言われる漁師町。それでも海外から観光客が訪れ、関係資本が増えていく町へと変えて、子どもたちに希望を持たせたい。林さんは衰退する定置網漁を守りながら、起業を決意します。

そして「漁師が運営する宿」をコンセプトとし、滞在中に近隣の食堂・温泉・直販所を巡れるような、地域全体を一つのホテルに見立てる仕組みを考案。観光地化されていない漁村の“日常”そのものを体験価値とすべく、まずは宿泊施設づくりから着手しました。

林さんはご本人いわく「ド素人」。補助金の仕組みもわからないまま、空き家3棟をピックアップします。購入費やリノベ費用も含めた予算は1棟300万円。家族や漁師仲間と手を動かし、一気に宿へ変える挑戦に踏み切るのです。そして2024年にホテル「satoyadoくぼつ」が開業しました。

ホテルが完成すると、欧米からの旅行者や、20年ぶりに墓参りで帰ってきた出身者までが訪れるように。当初は地元住民から批判が多かったものの、宿を起点に地域内外の交流が生まれると、徐々に味方が増えていきます。

1周年イベントには地区内外から130人が集合。「うちの家も宿にしてくれん?」と声をかける住民まで現れたと言います。

審査員の木下さんは「地元の一漁師として町を守っていくために、定置網の組合長という大変な役割を引き受けながら、宿もつくった。小さいけれど一つひとつ着実に、身の丈に合った事業を続け、『何もない街』ではないことを子どもたちに示していく姿勢が素晴らしい。さらに伸びてもらいたいという希望をこめ、審査員一致でのグランプリです」とコメント。

壇上の林さんは、こう思いを述べました。

「組合長になった時の苦労とか、宿をつくった時の苦労とか……思い出しました。やってよかったと思えたし、やっぱり続けていくべきだなと、改めて感じました。窪津の中の人と外の人が交流して『なんかええな』と思う場所を、これからもつくり続けたい。そして、もっと場所の認知度を上げていき、皆さんにも窪津に来てもらえたら嬉しいです」

挑戦者同士のつながりが、地域の未来をつくっていく

授賞式の締めくくりに、審査員を代表して総評に立った島田さん。「審査員同士で意見は大体一致した」と、3年目のAWARDを振り返ります。

「人としての魅力はもちろん、背後のストーリーから愛を感じられる挑戦者に、心を動かされましたね。今年は特に『元気や勇気が感じられ、応援したいと思えるか』に重きが置かれたように思います」

そしてPOTLUCK YAESU運営を代表し、三井不動産・代島祐太が「今回応募いただいた213組の皆さん全員が、グランプリに値すると思っています。来年も応募していただけますか?」と呼びかけると、会場からは温かい拍手が巻き起こりました。

授賞式のあとは恒例の記念撮影と乾杯を経て、アフターパーティへ。北海道帯広市で食と農のカンファレンスを主催する「ファームノートサミット」チームによる食事が振る舞われ、ファイナリストを囲む輪があちこちに生まれました。

「地域の課題を、地域の人たちだけでなんとかするのではない。外の人々とも積極的に関わっていける時代なんです」。オープニングセッションで、審査員の木下さんはこう語っていました。

その言葉の通り、八重洲での出会いやつながりが、地域の未来を変えるかもしれません。地域の垣根を越えた“仲間”同士の対話は最後まで尽きることなく、「POTLUCK AWARD 2026」は賑やかに幕を閉じました。

「POTLUCK AWARD 2026」にご応募いただいた皆様、そしてご来場いただいた皆様、改めてありがとうございました。また来年も、八重洲でお会いしましょう!

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