三井不動産

【POTLUCK FES’26 Spring】地域とつくるニッポンの祭典。4年目の1dayをレポート!

2026.04.13(月) 17:34
この記事は約5分で読むことができます。
【POTLUCK FES’26 Spring】地域とつくるニッポンの祭典。4年目の1dayをレポート!

2026年3月26日、POTLUCK FES’26 Springが東京ミッドタウン八重洲で開催されました。

全国から地域の可能性を広げるプレイヤーが集結し、議論と交流を重ねるPOTLUCK FESも4年目に突入。東京ミッドタウン八重洲の4階・5階を舞台に、4つのステージで計13のトークセッションを実施しました。

トークセッションの他にも、食、産品、音楽、本などさまざまなコンテンツを通して、来場者と地域が交わる仕掛けが目白押し。12時の開場から21時のアフターパーティー終了までコンテンツが途切れることのない一日です。

すべてをお伝えするのは難しいのですが、当日の空気感を少しでもお届けできればと思います。

4つのステージが同時進行。会場の様子をお届け

会場に足を踏み入れると、カラフルな「POTLUCK」のビジュアルが目に飛び込んできます。

今回から新設された「POTLUCK MARKET」や、お馴染みになった持ち寄りセンター、DJラウンジ、POTLUCK書店 by八重洲ブックセンターなど、地域のさまざまなコンテンツが来場者を迎えます。

初回から毎回実施している持ち寄り(POTLUCK)CENTER。
来場者の方が持ち寄った地域のお土産がメッセージとともに並びます。
常陸風月堂による「桜の練り切り体験ワークショップ」。
今回から新設されたPOTLUCK MARKETも大盛況。詳細は後ほどレポートします。

ラウンジでは各地から集まった参加者同士が挨拶を交わし、セッションの感想を語り合う姿が見られます。

4つのステージでは「一次産業」「環境」「文化継承」「後継ぎ」「食」「自治体経営」など、多彩なテーマのセッションが同時進行。どれに参加するか、タイムテーブルとの真剣勝負です。

【小国士朗さんオープニングセッション】「あかるく、かろやかに、くわだてる。」

13時、オープニングセッションが開始。登壇したのは株式会社小国士朗事務所 代表取締役の小国士朗さんです。テーマは「あかるく、かろやかに、くわだてる。」。

小国さんは元NHKディレクターで、認知症の方がホールスタッフとして働く「注文をまちがえる料理店」や、がんを治せる病気にするプロジェクト「deleteC」など、社会課題をテーマにしながらも人々が思わず参加したくなるような企画を数多く手がけてきた方です。

ただ、小国さん自身は地域をテーマにした活動をしてきたわけではありません。「正しさより楽しさ」を掲げた始まったPOTLUCK YAESUプロジェクト。小国さんの「緩やかに、でもみんなで手を取り合って社会の風景を変えていく」というスタンスが地域のプレイヤーの皆さんに新しい視点となるのではないかという思いから、今回のオープニングセッションでの登壇に至りました。

熱狂する素人が革命を起こす

小国さんが掲げるキーワードは「熱狂する素人が革命を起こす」。自身が認知症にもがんにも素人であることを認めたうえで、「中途半端なプロが一番イノベーションを阻害する」と言い切ります。

「中途半端なプロは地雷を見つけるのが得意。『これやるとあの部長が怒るぞ』とか。でも熱狂する素人は地雷が見えない。やりたいことだけが見えている。だから突き進んで、結果的に新しい風景を作っていく」

具体的なプロジェクトとして、まず「注文をまちがえる料理店」が紹介されました。認知症の方がホールスタッフとして注文を取り配膳するレストラン。店名が「注文をまちがえる料理店」なので、仮に間違いが起きても誰も怒らない。間違えちゃったけど、まあいいか――そんなコンセプトです。

2017年の開催以降、世界150か国以上にこの取り組みが伝わり、全国各地で「注文をまちがえるカフェ」が自発的に開催されるまでに広がっています。2025年には全国35か所で一斉開催、さらに2027年の映画化も決定しているとのこと。会場からは大きな拍手が起こりました。

もうひとつ紹介されたのが「deleteC」。CはCancer(がん)の頭文字で、CCレモンから「C」を消して「ただのレモン」にするなど、商品やサービスからCを消すアクションを通じて、売上の一部ががん治療研究の寄付になるプロジェクトです。新日本フィルハーモニー交響楽団が「ド(C)の音を消した演奏会」を開催したエピソードには、会場から笑いと驚きの声が上がりました。

小国さんはこうした活動を「カジュアルソーシャルアクション」と名付けています。日常の消費行動がそのまま社会を動かす力になる。そんな仕組みを作っていきたいと語りました。

すごいことよりずるいこと

後半はPOTLUCK YAESUプロデユーサーの山本との対話セッションへ。印象的だったのは小国さんの「すごいことよりずるいこと」という流儀です。『プロフェッショナル 仕事の流儀』のスマホアプリを企画した際、プロデューサーから「武道館で出演者全員集めてフェスをやろう」と提案されたのに対して、「すごいことはリスクが高い。それよりライバルから“ずるい”と思われることをやるべき」と返したそうです。

「ずるいと思われるということは、その人にしかできないということ。プロフェッショナルなら、黒い背景に白文字が出るだけでもうプロフェッショナル。あのフォーマットをみんなに開放したら面白いんじゃないかと」

また、小国さんが自らを「中途半端なプロだった」と振り返る場面も。YouTuberの台頭を見下していた過去を率直に語り、「気がつけば小学生のなりたい職業ランキングにYouTuberが入り、NHKのディレクターは誰もいない。あの熱量に気づけなかった自分こそ中途半端なプロだった」と。

最後に山本は「地域はもっと面白くなる。いろんな人に参加してほしいし、まだつながっていない人ともつながることで違うことが生まれる。皆さん自身がやっていることを誇って、いろいろ発信していってほしい」と呼びかけ、オープニングセッションは大きな拍手とともに幕を閉じました。

新たな試み「POTLUCK MARKET」が誕生

今回のPOTLUCK FESで注目したいのが、5階に新設された「POTLUCK MARKET」です。全国各地のモノ・コト・ヒトが集まる市場として12時から18時までオープン。このエリアは無料で立ち寄ることができ、POTLUCK FES参加者以外にも開かれた場になっていました。

鹿児島のisland company、三井不動産の食プロジェクト「&mog by Mitsui Fudosan」、京都・丹後のkuska fabric、山梨の丹波山村、神戸の萩原珈琲、八丈島応援ブース、八ヶ岳の株式会社ハマラ、熊本のファクトリエ、47都道府県を取材してきた株式会社Huuuu、茨城の常陸風月堂、鹿児島の堀口製茶、カンボジアからMAWSIM、三重の三重テラス、京都のゆとなみ社……日本各地からさまざまな団体が一堂に会しています。

三重の様々な魅力発信と交流の場「三重テラス」ブース
鹿児島県 甑島(こしきじま)の「island comapny」ブース

産地の人々と直接言葉を交わしながら、その土地の背景やストーリーに触れることができる。POTLUCK MARKETは、セッションとはまた違った角度から「地域とつながる」体験を提供してくれる場でした。

アフターパーティーは「手巻き寿司パーティー」

すべてのトークセッションを終えると、5階フロアはアフターパーティーの会場に一変。今回の目玉は、手巻キングこと飯尾醸造の飯尾彰浩さん監修による手巻き寿司パーティー「テマパ」です。

飯尾さんはこれまでに1万人近くと手巻き寿司パーティーを開催してきた手巻きのプロフェッショナル。「皆さんのステレオタイプの手巻きとは全く違うものを召し上がっていただきたい」と宣言されていました。

お米は飯尾さんが農薬を使わず自ら育てたもの。お酢は1本作るのに17年ほどかかるという飯尾醸造の逸品。シャリはミシュランガイドの星を持つお店と同じものだそうで、手巻きの概念が変わる体験でした。手巻きスタイルは立食パーティーとの相性もよく、あちこちで手巻きを片手に会話が弾んでいました。

パーティーでは、POTLUCK YAESUと京都のローカルフラッグがコラボレーションしたクラフトビールも振る舞われました。4つの国産ホップを「POTLUCK」した一杯です。

4年目を迎えたPOTLUCK FES。小国さんがオープニングセッションで語った「熱狂する素人が革命を起こす」「大切なことは届かない。届かないものは存在しないのと同じ」という言葉は、POTLUCK YAESUのプロジェクト全体に通じるメッセージだったように思います。地域で新しいことに挑んでいる人たちが集まり、笑い、つながっていく。その積み重ねが、地域の価値を押し上げる力になっていくのだと感じた一日でした。

9月にはPOTLUCK AWARDも控えています。地域が動けば、ニッポンがアガる。その確信がさらに深まるイベントになりました。2026年のPOTLUCK YAESUの活動にも、引き続きご注目ください。

イベント情報はこちら